2011-04-16

ホイッスルアプリがAppleからRejectされたので反論したが、再びRejectされるまでの経緯





追記:NGな内容が入っていたので、一部修正して再投稿しました。

エンジニアとしての生き方という本を読んで、自分も思考をまとめるためにブログの記事を書いてみようと思い立ち、早速、実験的に自分の思考をまとめてみたいと思います。今回まとめたい内容は、Android Marketにおいて1週間で10,000ダウンロード、一ヶ月で35,000ダウンロードを達成したホイッスル on Androidが、AppleにはRejectされてしまったよ、という話についてです。「こんなアプリはRejectされるよ」という1つの例として参考にしてもらえれば幸いです。

3月13日、かくかくしかじかの背景があって、友人らと共にホイッスルアプリのAndroid版とiPhone版を開発し、それぞれのMarketで同時に投稿しました。Android版のアプリは、特に問題なくAndroid Marketにアップロードされ、各レビューサイトやブログなどで徐々に注目を集めていき、最終的にはDoCoMo Smart-phone Loungeに展示されたり、Mobile ASCIIに載ったりするまでに至りました。


それなりに盛況だったAndroid版ホイッスルアプリでしたが、一方で、iPhone版の方はどうなったのかというと、App Storeにアプリを投稿した約1週間後に、AppleにRejectされてしまいました。

Rejectされた理由については、指摘してもらった項目がいくつかありますが、ポイントをまとめると、こういう意味になると僕は解釈しました。

   理由1. ホイッスルアプリはあまり役に立ちそうではない.
   理由2. ホイッスルアプリの価値は長く続かない(?).
   →したがって、App Storeには載せられない。

確かに技術的にはとても簡単なので誰でも作れそうなアプリではありますが、価値が長く続かなく、役に立たないかと言われれば、「本当に?」という疑問がありました。というのも、事実として、Android版のアプリではそれなりに人気があり、今もなおダウンロード数は伸びているからです。なので、次の論拠を元に、Appleの主張した理由1.に対して反論を試みてみました(理由2.については、文脈からそこまで重要ではないと判断したため、理由1.に対して重点的に反論)。

   1.1. ホイッスルは緊急時の生存確率を上げる
          (cf. 登山時の緊急用ホイッスルの存在).
   1.2. ホイッスルは常に持ち歩かないし, 緊急時に持っていないかもしれないが,
          iPhoneは常に携帯している→いざという時に使える可能性が高い.
          →ホイッスルをiPhoneアプリにする必要性
   2. 素早く簡単に音が鳴らせること, また, 災害時は節電が
     (ネット接続を試みたり, 重い処理をしないことが)重要であること.
       →機能をシンプルにした正当性
   3. Android版では(当時)10,000ダウンロード/週だったこと,
       かつ, アプリに対して肯定的なレビューがほとんどであったこと。
       →ユーザーがusefulだと思っている証拠。
  →したがって、ホイッスルアプリは役に立つ。

これらの論拠を元にAppleに問い合わせをし、さらに待つ事2週間。Appleから来た返事は、審査委員会によって再びRejectされた、という内容でした。詳細は省きますが、僕なりに意訳すると「ホイッスルアプリに簡単にアクセス出来るようにする理由は理解出来ました。しかし、もう少し追加機能があると、より良くなると思います。」といった理由で、ホイッスルアプリの承認はやはり出来ないそうです。

ちなみに、ここでいう"追加機能"とは、フラッシュライト、緊急用アイテム一覧、避難場所案内などの機能を指しているようです。しかし、これらの機能を実装しても承認は保証できないそうです(これは、審査した人と提案した人が違うので当たり前ですね)。

少々長くなってしまいましたが、こういった経緯があってホイッスルアプリのiPhone版はApp Storeには未だありません。今後、Appleが提案したような機能を実装して再びsubmitするかもしれませんが、現段階では未定です。すみません。仮にsubmitするとしても、少なくとも「ホイッスルアプリ」という名前ではないと思います。

最後に、今回の件で得た知識を僕なりにまとめると、

   1. 論理的な思考だけでは、Appleを説得出来ないかもしれない。
   2. シンプルすぎるor技術的に簡単すぎる機能は、審査を通らないっぽい。
   3. 問い合わせの返事は、1週間〜2週間の単位で見積もりましょう。

といった感じです。何か他に気付いたことがあれば、コメント等でお知らせしてもらえると嬉しいです。

うん、結構思考がまとまったような気がする。あと、こんな記事を書いてしまうと勘違いされそうなので、少し断っておきますが、僕はApple好きのマカーです。友人に勧めるLaptopは常にMacBookで、"Besides Mac!"と友人に言われたら、"Okay, then there is nothing I can recommend."と返してしまう人間です。

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