2012-12-30

書評:採用基準





マッキンゼーの元採用担当の人が書いた「採用基準」というタイトルの本ですが、内容はリーダーシップに関する話です。リーダーシップとは何か?何故必要なのか?どんな人が持つべきか?どう育てていくか?といった点について、マッキンゼーを例にして丁寧に説明してくれています。

Chikirin さんという方が書いた本に共感を覚える方は、是非こちらも読んでみるべきだと思います。Chikirin さんがおちゃらけながら説明してくれていた内容を、極めて真面目に、豊富な例題をもって説明してくれています。

Chikirinの日記
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/

僕は元々 Chikirin さんの主張に興味があったので、同様の主張をより真面目に、かつ、より具体性をもって指摘してくれた本書は、個人的にはとても面白かったです。


2012-12-26

書評:Modern Operating System (3e)




米国留学中にガッツリ読まされた本です。Modern Operating System (3e) は日本語訳がまだなので、もしこれから読むならこちらの方を読んだ方が良いと思います。

本書は、OSの概念から始まり、Process や Filesystem,Memory や I/O などの基本的な機構を一つずつ章分けして解説している本になっています。各章末にある問題は、実際に考えてみるととメチャクチャ面白いので、もしよければ章末問題もやってみると良いと思います。

少し全般的な話になっていまいますが、どうしても邦訳だと変な日本語になってしまいがちだと感じています(英語→日本語の変換がそもそも本質的に難しい作業なのだと感じています)。ただ、実際に原著の方もそんな難しい言葉を使っているかというと、全然そんなことはなくて、かなり丁寧に分かりやすい言葉を(恐らく意図的に)選んで書かれていました。なので、多少英語が苦手でも、こちらの原著を読んで理解した方が、翻訳によるノイズで時間を無駄に割くこともなくなるかな、と個人的には思います。

翻訳された本の全てが悪いとは全く思っていませんが、一方で、やはり専門書の翻訳はかなり厳しいモノがあるなーと、実際に xv6 の翻訳にチャレンジしてみて実感しました。

ご参考になれば幸いです。


書評:デザイニング・インターフェイス(第2版)






僕自身はエンジニアですが、基礎の部分から丁寧に解説されている本なので、デザインについて全く分からないエンジニアでもサクサクと読み進めていけます(というかサクサク読まないと全然読み終わりません)。

第1〜3章ぐらいまでは順々に読むべきだと思いますが、それ以降は各 UI 毎に独立している傾向があるので(完全に独立しているわけでは無いです)、4章以降は好きなところから読んでしまっても大丈夫だと思います。

また、各章は基本的に2つのチャプターに分かれていて、1) 対象となる UI に関する基本的な考え方・使い方を説明するチャプターと、2) その考え方・使い方を使って、実世界の UI 例 (Design Pattern) を分析するチャプターの2つに分かれています。

読了後はライブラリとして使えるので、特にこれから UI を勉強する人については、「UI 設計の基礎力の向上+Design Pattern のライブラリ」として一石二鳥な使い方が出来る本だと思います。

ちなみに、2012年にデザイニング・インターフェイス第2版の勉強会を主催して(※執筆者公認済)、勉強会で使用した資料は全てオンラインで公開してあるので、もしよければこちらもご参考にしてください。

Designing Interface 2e Study Group
http://www.facebook.com/groups/di2e.study/



書評:山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた




次の講演動画を見て、山中先生の具体的な考えに興味が出てきたので購入しました。

「人間万事塞翁が馬」 京都大学iPS細胞研究所所長 山中 伸弥 教授
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=ReKaknHHyTM

本書では、上記の講演において、時間の関係で簡潔にせざるを得なかったところを、より具体的に書かれていています。例えば、米国の人はVisionの形成に優れていて、米国に来るアジア人はWork Hard(VM理論)であるとか、米国のプレゼンの授業では動画を撮ってプレゼンターがいないところで Feedback をする (本人を目の前にすると厳しいことが言いづらいから) とか、PADに対する試行錯誤の道程などが具体的に書かれていて、とても参考になりました。

あと、僕がメモした講演動画の簡単な要約ですが、もしよければこちらも参考まで。
==========
1. 万事塞翁が馬
2. 9失敗、1成功

国立研究センター 研修医
鬼教官 じゃまなか
整形外科になりたかったがセンスがな
かった
研究に向いてるのでは?
薬理学で大学に入り直す
整形外科で治せない病気を治したい
例 全身麻痺 下半身切断の高校生
今ないクスリの研究開発 薬理学へ
仮説 実験 仮説 実験の繰り返し

始めての実験
仮説は意外な結果に。ワクワクした!
それを研究して博士号を取得

3つの分かったこと:
1. 科学は驚きに満ちている
2. 必ず実験で確かめる
仮説は当たらないことが多い
仮説をいきなりやらない
3. あまり先生/上司のいうことを信じない
疑ってかかる
先入観を持たない
誰だって間違える

薬だけでは限界。遺伝子改変マウスへ。
ポスドク@gladstone研究所
4年くらい
所長 ロバート めいりー
VW理論を教えてもらう
今後の人生を成功させる秘訣
1. vision
長期的な目的をしっかり持つ
2. work hard
一杯働く。

日本人はよく勉強するが、目的を疎かにしすぎ。
自分は何のために生きているのか?
勉強いっぱいやるのも大事だけど、
長期的な目標について考える時間をちゃんと設けよう。
自分は何のために生きているのか?目を背けずに考えよう。

アメリカ人の場合
ビジョンを作るのが得意
ただ、ワークハードが苦手
アジアからワークハードな人材をたくさん呼び入れる

自分の研究の話
オスもメスのマウスが妊娠してる!?
実際は巨大な肝臓 約5倍
肝臓の癌 apobec1は癌遺伝子だった!
いいと思ったもモノがダメなモノだった!
何故アポベク1は肝臓を悪くしたのか?
癌抑制遺伝子だから癌になる?
ノックアウトマウスを作って検証

癌抑制遺伝子はマウスの形状を形なすのに必須 分化多能性
NAT1はES細胞に作用する
NAT1は分化多能性を持っている

家族の都合により日本に帰国
Post America Depression
PADという鬱病になった

PADの原因:
世界で賞賛されるNAT1の研究が日本では理解されない.
研究はワクワクしてたのに、
いつの間にか楽しくなくなった。
逃げ出したくなった。

幸運なニュース。人間のES細胞ができた。
ES細胞を使って医学の役にたつかも!?
日本でも評価が高まり、奈良先端大学院のPIに。
研究室を持つことに。

ワークハードの無駄使いをしないためにビジョンをしっかり持つ!
目標:ES細胞の初期化. ヤケクソ.
皮膚の細胞に四つの遺伝子を加えると
万能細胞ができた。それがiPS細胞。
多くの人に評価される。

ただ、まだ患者を一人も救っていない。
患者を救うのが本質。これからが大事。

まとめ:
研究は忘れてもいい。
全てが順調にはいかないこと。
挫折、家族の他界、PAD

いい事も悪い事も、万事塞翁が馬:
いいときは用心を。
悪いときは希望を。
やって後悔しよう。
失敗は恥ずかしくない。
==========


2012-12-18

「Google x 琉球大学河野研 x 未踏ユース」公開講座のお知らせ





沖縄の皆さん,

お久しぶりです、@yasulab です。今まで沖縄では、レキサスアカデミーを始めとして、 Okinawa.rb や CoderDojo Okinawa の立ち上げから、ギークハウス沖縄や FabLab Okinawa (こちらは現在準備中) の支援まで色々と活動してきましたが、今度は Google などのIPA未踏ユース関係者をお呼びして、琉球大学で公開講座を開きます。

具体的には、12月20日(木)に、 Google Senior Product Marketing Manager や琉球大学の河野先生、未踏ユースOB/OGおよび現役クリエイターをお呼びして、琉球大学で公開講座を行います。僕も現役クリエイターの一人として自分のプロジェクトについて少しお話しする予定です。もしご都合がつけば、是非こちらからご参加下さい。

「Google x 琉球大学河野研 x 未踏ユース」公開講座
http://www.facebook.com/events/292138687555666/

詳細はこちら。
==========

                     IPA未踏事業説明会のご案内

  IT分野における技術革新はマイクロソフトやアップル、フェイスブック等の
例のように一部の独創的な突出した才能を有する者より創出されてきており、
我が国の産業競争力強化のためにはこうした突出した人材を発掘・育成する必
要があります。

  経済産業省管轄の独立行政法人情報処理推進機構(IPA)では、ソフトウェア
関連分野の独創的なアイディア・技術やビジネスシーズを有した若い「突出し
たIT人材」を発掘・育成するために、未踏IT人材発掘育成事業(通称:「未踏
事業」)を実施しています。

  この事業の最大の特徴は、産学界の第一線でご活躍の方をプロジェクトマネー
ジャー(PM)としてお願いし、PMの「独自の目利き」で若い突出したIT人材の
発掘・育成を行っている点です。

  本説明会では、下記の通りPMのお一人である藤井彰人氏をはじめとする未踏
事業で輩出したクリエータの方々の講演を行い、未踏事業の魅力を皆様にお伝
えしたいと存じます。

                                  記

日時:2012年12月20日(木) 16:00-20:00

会場:琉球大学工学部1号館5階会議室
  ※ 当日に収容が困難な人数となった場合は変更の可能性があります。

内容:
  ※ 敬称略。時間と順番は目安です。

  16:00-16:15 受付

  16:15-16:20 開会の挨拶

       琉球大学 工学部 情報工学科 准教授 河野真治

       独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
       産学連携推進センター 次長 神島 万喜也(未踏事業責任者)

  16:20-17:00 未踏プロジェクトマネージャー講演

       「未来のクリエーターのみなさんへ」

       藤井 彰人
         グーグル株式会社 エンタープライズ部門
         シニアプロダクトマーケティングマネージャー

       長年にわたる米国IT企業に勤務した経験を踏まえて、今後期待される
       IT分野を簡単に説明するとともに、3年間以上の未踏PM経験から、数名
       のクリエーターの事案を紹介し伸びるクリエーターの共通点などを紹介
       します。

  17:00-17:30 未踏クリエータ講演

       「ourcam: デジタル・フォトグラフィのためのオンサイトプログラミン
         グ環境」

       大島 遼
         2011年度未踏事業クリエータ
         慶応義塾大学SFC研究所 研究員

       2011年度の未踏事業で開発した「ourcam」を紹介します。ourcamはカメ
       ラ機能のプログラミング、および写真とプログラムを紐づけた状態で共
       有することが可能な、iPhone上で動作するカメラアプリケーションです。
       ourcamには以下の3つの大きな特徴があります。
       ・プログラミングできるカメラ
       ・写真とプログラムを紐づけた状態での共有
       ・スマートフォンにおける、直感的なプログラミングインタフェース

  17:30-18:00 未踏クリエータ講演

       「将来の仕事を楽しむために学んでおくべきこと」

       玉城 絵美
         2008年度上期未踏事業クリエータ
         東京大学大学院 総合文化研究科 特任研究員
         H2L株式会社 代表取締役
         2006年琉球大学卒業

       研究、課外活動や未踏を通して学生の間に学んでおいて良かった技術や
       体験して良かったことをお話します。また、現在の活動とともに、学生
       の時に得た技術や体験が実際の仕事にどう活かされているのかも紹介し
       ます。

  18:00-18:15 休憩

  18:15-18:30 2012年度未踏プロジェクト紹介

       「材料の伸縮性を生かした材料加工および曲面造形システムの開発」

       大嶋 泰介
         慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科

       本プロジェクトでは、dukta(ダクタ)と呼ばれる板材をゴムのように
       柔らかくする加工法を用いて、数学的に定義された滑らかな曲線(パラ
       メトリック曲線)をコンピュータ上で設計し、それを元に板材の“曲
       げ”を製造するための設計システムを開発しています。本システムでは、
       設計者がコンピュータ上で描いた(ほぼ)任意の曲線元に、自由な曲げ
       加工を金型なしに瞬時に実現することができます。したがって、ある場
       所の周辺環境に適応した家具やインテリアや特定の個人にカスタマイズ
       されたプロダクトなどを瞬時に誰でも簡単に実現することができます。
       さらに、綾線面(例えば螺旋構造の様な曲面)等の造形も本システムで
       実現し、最終的には従来の手法では実現不可能であった複雑な形態のプ
       ロダクトへ応用可能な設計システムを目指します。

  18:30-18:45 2012年度未踏プロジェクト紹介

       「思いを叶える視覚駆動バケットリストの開発」

       安川 要平、比嘉 正栄
         沖縄在住のフリーランスエンジニア

       本プロジェクトでは、やりたい事リスト(Bucket List)を視覚的に管
       理するウェブサービスを開発しています。具体的には、行きたい場所や
       会いたい人、作りたいモノなどを、画像中心に管理できるようにして、
       自分が本当に「やりたい!(want)」と願っていることを、ワクワクす
       る気持ちで取り組めるようにサポートするウェブサービスです。画像を
       中心にしてBucket Listを管理することで、「やらなくてはいけない」
       といったネガティブなイメージを含ませずに、「やりたい!」というポ
       ジティブな気持ちを後押しすることを目指します。

  18:45-19:00 IPAの事業紹介

       IPA 神島 万喜也

  19:00-      閉会の挨拶、交流

                                                                  以上

==========

読んで頂きありがとうございました。
もしご参加できるのであれば、会場でお会いしましょう。


「Google x 琉球大学河野研 x 未踏ユース」公開講座
http://www.facebook.com/events/292138687555666/

2012-11-03

Lingr to GitHub Issue




#phpmatsuri の成果物が出来たので、Chrome Web Store で公開しました。

Lingr to GitHub Issue - Chrome Web Store
https://chrome.google.com/webstore/detail/lingr-to-github-issue/ohpkdpkmelbalkjiieoolpifkikcpppk

今回の #phpmatsuri で作ったのは、Lingr という IRC 上でハッシュタグ付きの数字を入力すると、自動で任意の GitHub Repository の Issue にリンクを送付してくれるエクステンションです。GitHub WebHook と Lingr を連携させておくと commit log が IRC に流れるようになるのですが、その際、もし次のような感じの Issue 番号が記載されていれば、該当する番号の Issue へ直接飛べるようになります。


Lingr は、フィヨルドさんの 小さい会社のツールスタック・開発フロー という記事を見かけてから試しに使ってみたですが、思ったより手に馴染んだので、今でもよく使っています。最近は HipChat とか、なにやら面白そうな噂とかもあって、色々と浮気心が芽生えつつある感じですが、とはいってもまだまだ Lingr を使い続けるとは思うので、このような(ほぼ自分用の)エクステンションを作った次第です。自分が欲しくて作ったモノですが、他の人にも使ってもらえると嬉しいです。

ソースコードはこちらに開示してあるので、もし必要であれば適当に fork/clone してください。

Lingr to GitHub Issue - GitHub
http://github.com/yasulab/lingr2github_issue



ちなみに #phpmatsuri の2日目は、僕は CoderDojo Fukuoka をお手伝いする予定です。飛び入りも歓迎なので、今福岡周辺にいる方で参加してみたい/見学してみたい方は、こちらのページからご参加くださ〜い :-)

CoderDojo Fukuoka - ATND
http://atnd.org/events/33317

2012-09-02

Dozens Meetup #1 をまとめてみた。




先日、下北沢オープンソースカフェで行われた wwDC / DNS管理サービスDozensミートアップ に参加してきました。当初、「wwDC」は world wide Dera-Beppin Conference だとかなんとか言われてたので、「たぶん Dozens と関係ない話しても大丈夫かなー」とか思ってましたが、全然そんなことはありませんでした。ゲストとして呼ばれたにも関わらず、Dozens と全く関係ない話をした人とはたぶん僕のことかも。ごめんなさい。

ということで、ブログでカバーするよ!当日の内容は Ustream に上がっている ので (一部のみ) 、詳細はそちらを見てもらうことにして、ここでは各発表で個人的に面白かった点を箇条書きにしてまとめます。興味があれば動画を見てみると良いと思います。

当日 Ust された発表は次の通りです。
  1. RackHub - もっとつよくてニューゲーム
  2. NIFTY Cloud C4SA は Dozens を使い倒している件
  3. Dozens だけどなんか質問ある?









  • C4SA はサブドメインの付与に Dozens を使っている。
    • ユーザがインスタンスを生成する度に Dozens にチャリーン☆
  • C4SA は元々、Cloud for Social Applications だった。
    • 色々あって、今は Cloud for Scalable Applications になってる。
    • C4SA という略語は決まってるけど、意味は変更の余地有り。
    • C4SA の意味について、何か面白いアイデアがあれば歓迎。
  • 実は PaaS という用語が定着する前から、PaaS っぽいものを作っていた。
    • Nifty と競合して引導を渡された。と思ったら Nifty と提携してた。
      • な… 何を言ってるのか わからねーと思うが ... (ry
    • とても貴重な話なので、この部分の詳細は動画見た方が良いかも。








以上です。
このまとめが何かの参考になれば嬉しいです。

ではでは〜。

2012-08-17

沖縄に CoderDojo を fork してみた。




毎週日曜日に下北沢オープンソースカフェで行われている CoderDojo Tokyo ですが、ついに、沖縄で第0回 CoderDojo Okinawa を実施しました!(上の画像は8月12日に行われたときの写真です)

CoderDojo Tokyo の運営に携わったり、教育をお仕事でされている方々からのアドバイスを参考にしたりして、まずは小さく「第0回」ということにしました。いきなり大きく始めるのは色々と身が持たなかったり、個人的にもそれがあまり良い結果に繋がった試しがないので、まずは、少数でも構わないので「毎週来たい!」って言ってくれるような方々をしっかりサポートしたいなー、という感じです。

実際、第0回の参加者の中にも、「思ったよりつまらなかった」という意見から「次いつあるの?また行きたい!」という意見まで色々あったり、また、「駐車する場所にちょっと困ってます」などの意見もあったりするので、沖縄で CoderDojo を継続して実施していくには、まだまだ学ぶべきことも多そうです。他にも、当初予定していた第0回は台風で中止になったりしたので、そういった地理的なことも鑑みる必要がありそうです。

とまぁ、そんな感じでやりながら学んでいこうって感じですかね。次は、8月19日の日曜日に、第0.5回 CoderDojo Okinawa を開催します。参加だけでなく見学も歓迎しているので、興味ある方は次のリンクからご参加くださ〜い。

第0.5回 CoderDojo Okinawa
http://www.facebook.com/events/122731977872270/



2012-07-17

CoderDojo Okinawa を立ち上げました。


Lexues Academy やら Okinawa.rb やらで色々と縁のある沖縄ですが、CoderDojo Tokyo の参画&運営経験を活かして、今度は CoderDojo Okinawa を立ち上げてみました。で、その報告と立ち上げ時にやったことリストなどをまとめて、CoderDojoの始め方勉強会 で発表してきました。当日の内容は、ITmedia さんの記事で良い感じにまとめられているので、こちらをご参考にしてください。




なお、当日の発表で使用したスライドはこちらになります。



CoderDojo の始め方 ~沖縄編~
View more presentations from @YasuLab

そういえば、約1年前に「Okinawa.rb を立ち上げました。」って記事を書いていて、その約1年後に CoderDojo Okinawa を立ち上げたわけですが、では、来年の今頃は僕は何やってるんですかねー。来年の自分の活動にワクテカしつつ、とりあえず今は CoderDojo Okinawa の活動が Okinawa.rb みたいに sustainable になるように色々と試行錯誤してみます。

ところで、Okinawa.rb は @hanachin_ さんなどのコアメンバーのおかげで、今のところ良い感じに続いていますが、CoderDojo Okinawa はどうなんですかね。こればっかりはやってみないと分からないような気がします。需要があれば続いていくんだろうし、無ければ自然と廃れていくんだろうなーと僕は考えています。

2012-07-05

デザイニング・インターフェイス勉強会が Ustream のトップページに載りました!

勢いに任せて連投!

 先日(というか2, 3ヶ月前ぐらいに)@naokomc さんに懇願して、WordPress部の庇護のもと立ちあげさせて頂いたデザイニング・インターフェイス勉強会が、なんと Ustream のトップページに載りました!こちらがそのときの写真です!




記念ついでに宣伝ですが、デザイニング・インターフェイス勉強会とは、2011年の冬頃に出版された「デザイニング・インターフェイス 第2版」を精読して、理解した内容をシェアしたり、他の商用利用可能な具体例(e.g. Theme Forest)を引っ張りだして分析したりする勉強会です。

現在、ちょうど5/11章終わったので、大体中間地点ぐらいに来ました。次回は6章の「アクションとコマンド」で、僕が発表します。発表日は7月17日を予定しています。

詳細は Facebook Group の「デザイニング・インターフェイス勉強会」に書き込んでいくので、もし興味があれば是非 join して下さい!

ちなみに、今までの発表スライド・発表動画は次のとおりです。



第1章「ユーザの行動」
発表者:@yasulab
スライド資料:http://www.slideshare.net/yasulab/di2e-ch1
発表動画:http://www.ustream.tv/recorded/23094628

 第2章「コンテンツを整理する:情報アーキテクチャとアプリケーション構造」
発表者:@yasulab
スライド資料:http://www.slideshare.net/yasulab/ss-13288087
発表動画:http://www.ustream.tv/recorded/23258024

第3章「動き回る:ナビゲーション、標識、経路探索」
発表者:@shinichiN
スライド資料:http://www.slideshare.net/NSKW/chapter3-navigation
発表動画:http://www.ustream.tv/recorded/23734214

第4章「ページを構成する:ページ要素のレイアウト」
発表者:@yasulab
スライド資料:http://www.slideshare.net/yasulab/ss-13525013
発表動画:http://www.ustream.tv/recorded/23733716

第5章「リストで表現する」
発表者:@naokomc
スライド資料:http://www.slideshare.net/naokomc/designing-interfaces-book-reading-chapter-5/
発表動画:http://www.ustream.tv/recorded/23415252



PaaS 祭りで RackHub について発表してきました

Essay 的なブログを投稿するのが中々億劫なんですが、とはいえ twitter や facebook だと、発表や成果物が段々と流れてしまうので、これからはもっと気楽に 1) やったことと、2) その概要と、3) 詳細へのリンクをパパっとまとめた記事を書いていこうかなーと思います。時系列はたぶんゴチャゴチャです。なので、ブログで取り上げる記事の順序と、実際の起こった時系列はたぶん一致しません。あとで気が向いたら fix すると思いますが、まぁまずは覚えてるところからコツコツ書いていこうと思います。

というわけで、今回は、ちょうど1週間前ぐらいにやった発表について。 6月28日に下北沢オープンソースカフェで PaaS 祭り が開かれたのですが、そのトップバッターとして「RackHub - つよくてニューゲーム」を発表してきました。「RackHubって何ぞ?」って人を対象としていて、今回はサインアップから Rack の作り方/使い方までの、かなり初歩的な内容にフォーカスを当てています。




Video streaming by Ustream


もし需要があれば、rackhub 上で username を切り分けるやり方(デフォルトだと、誰が login しても username は 'rackhuber' になる)とか、apache や nginx の使い方とか、困ったときのお問い合わせ方法(?)などを発表しようと思います。

もし何か聞きたいことなどあれば、ご連絡くださ〜い。

2012-06-08

書評:Ruby on Rails 3 ポケットリファレンス



まだ全部を読み終えたわけではないですが、Rails 3で開発するときに、前作の本「Ruby on Rails 3 アプリケーションプログラミング」と共に、よく参考にさせて頂いております。

色々な使い方があると思いますが、個人的には次のように本書を利用しています。

[準備]
0). 暇が出来たら目次をパラパラと読んで、全体像を頭に入れておく。

[利用]
そして、勉強時や作業時に、

1). 「このコードってどういう意味だっけ?」→前作の本を参照にする
2).  「こんな風に実装する場合はどうするんだっけ?」→本書を参照にする

といった感じで、僕は利用しています。ただ、上述の 2). のケースで本書を参照したとき、本書に該当する項目がない場合もあるので、その際は「Webで検索する」ようにしています。

0. の準備で目次を頭に入れておくと、2).のとき、本書に該当する項目があるかどうかが 即座にわかるので、目次を頭に入れておくと色々と捗るかなー、と考えています。

ご参考になれば幸いです。


2012-05-30

Pivotal Tracker で日本語入力するときは最初に設定変更しよう


ちょっと躓いたので、メモしておきます。

Pivotal Tracker で Task を日本語入力すると、デフォルトの設定だと、変換のためのリターンキーで改行されてしまいます。

ただ、これはヘッダー部の Profile から、Project Page Preferences -> Save on enter って辿って、この「Save on enter」のチェックを外せば直ります。

もし同じような問題に出くわした人がいたら、試しにやってみてください:)

参考:Having a trouble of creating tasks in Japanese.

2012-05-09

僕が見聞きしたCoderDojoの運営ノウハウ




久しぶりの投稿です。今日は、最近よくお手伝いをしている CoderDojo Tokyo にまつわる話を書こうと思います。実は5月の初旬に CoderDojo 創始者の一人、James Whelton(@jwhelton)さんが来日していたのですが、来日中は、ほぼ毎日彼と話しをしていたので、そこで見聞きしたノウハウなどを、ここで共有しようと思います。「CoderDojo にメンターとして手伝ってみたい!」とか、「CoderDojo を地元で開いてみたい!」って考えている方の参考になれば嬉しいです。

「そもそも CoderDojo Tokyo って何ぞや?」って方は、次の記事を参考にすると良いかと思います。ココらへんを抑えておけば、CoderDojo に関する話の流れは、ほぼ全て掴めるかと思います。


話を戻しましょう。ここでは、運営側としてやってみた体験や、Founder の James から見聞きした話の中で、僕がポイントだと思ったものを3つだけ書こうと思います。ただ、僕が勝手にこう思ってるだけなので、James や CoderDojo Tokyo の Founder の方々が全く同じように考えているとは限らないです。あしからず。


1. CoderDojoは「点在型」ムーブメント.




最初のポイントは、CoderDojo の広がり方についての話です。僕もつい先日まで勘違いしていたのですが、CoderDojo は、大勢の人が一箇所にあつまるような一箇所集中型ではなく、いくつもの Dojo が色々な地域に点在しているムーブメントのようです。例えば、CoderDojo 発祥の地「アイルランド」は、車で3時間も走れば国土の半分を渡りきれてしまうような狭い土地だけれど、それでも、アイルランドだけで 20 個以上もの CoderDojo が点在しているそうです。そして、各 Dojo の規模は、小さくて20人ぐらい、一番大きい Dojo でも120人ぐらいの規模だそうです。なので、コンセプトとしては、日本の書道や剣道、合気道などの道場などと同じように考えても良いと考えています。1つの Dojo を大きくしていくよりも、「やりたい」って人達が集まって、どんどん自分たちの道場を開いていくのが、本来の CoderDojo のコンセプトに近いのかな、と考えています。

これは日本の CoderDojo についても同じだと思います。例えば CoderDojo Tokyo では、メンターや運営側の人数とか考えると、参加できる人数の上限が数百、数千になることはないでしょう。少なくとも現状では、メンターが都合よく全員揃っていても、20人ほどの子供しか受け入れることができません。したがって、ポイントとなるのは、CoderDojo Tokyo の規模を大きくしていくのではなく、色んな地域に CoderDojo を新たに開いていくことだと思います。例えば、地域Rubyの会みたいに、CoderDojo Tokyo だけではなく、CoderDojo Shinjuku / Ikebukuro / Akihabara など、それぞれの地域でそれぞれの CoderDojo を立ちあげて、運営していくのが良いと僕は考えています。

注意点としては、CoderDojo として名乗るためには、原則として CoderDojo のコンセプトに従っている必要があることです、例えば、オープンソースではなくて、ビジネスとして CoderDojo っぽいことをやっても、それは公式な CoderDojo としてカウントすることはできないそうです(James 談)。



2. 目標は「魚の釣り方」を学ぶこと.




次のポイントは、教えるときの話です。実際に CoderDojo Tokyo #1 に運営&メンターとして参加して感じましたが、Scratch のような簡易的なプログラミング言語を教材として使って、そして適切なメンターがいれば、子供たちは驚くべき速さで Scratch の使い方を学習することが出来ます。しかし、どこまで教えれば良いのでしょうか?

Scratch の学習にしても、教えようと思えば、SmallTalk などの内部の振る舞いまで教えることが出来ます。しかし、そういった深い部分まで教えられるメンターはそこまで多くいません。同様に、 HTML や Javascript でも、教えようと思えば、かなり深いところまで教えることが出来ます。しかし、それをするだけのリソースを、ボランティアだけでサポートすることは現実的ではありません。

そこで、まずは Function や Array などの基本的なプログラミングの概念を教えることが大事なのではないかと、僕は考えています。基本的な概念までなら、そこまで多大なリソースを必要としません。また、Function や Array などの、プログラミングの基本的な概念を理解することが出来れば、大抵のモノはそれらの組み合わせでどうにかなります。

そこまで理解させることが出来れば、少々限定的ではありますが、自分で課題を見つけて、自分で解決させるような個人プロジェクトを立ち上げることが出来るかもしれません。始めは多少のサポートが必要だとは思いますが、それでも、自分から情報を探し、自分から学習していくスタイルを身に付けることは、刻一刻と技術が進歩していくソフトウェア業界では非常に大事な要素の一つだと思います。また、ここまでのサポートなら、リソースの面から見ても、ボランティアだけでサポートできる可能性も高まります。

アイルランドの本家 CoderDojo では、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」ように心掛けているそうです。実際にそう心掛けていった結果、世界最少年の iOS Developer で、アイルランドの App Store で、AngryBird にダウンロード数で勝った  Harry くんなどが生まれたそうです(他にも、9歳 の Developer がいるとかなんとか)。

日本の CoderDojo は日本なりにカスタマイズする必要があるとは思いますが、こういった実例は非常に参考になると思います。そして、アイルランドの例のように、自分からトライ&エラーを繰り返していけるスキルを身に付けられるように、CoderDojo 側でサポートしていくことが、1つの重要な到達目標なのではないかと僕は考えています。



3. 困ったときの「CoderDojo Kata」




最後は教材の話です。Scratch にしろ HTML / JavaScript にしろ、プログラミングを教えるための教材がないと、効率的な学習は難しいです。しかし、メンターや運営側もボランティアで手伝ってくれているので、教材づくりまでサポート出来る人は中々いません。そこで、最近発足されたのが「CoderDojo Kata」です(日本の「型」に因んでいます)。

このサイトでは、各 CoderDojo で作られた教材や、運営のノウハウが公開・共有されています。また、ここで公開されている情報は基本的に全てオープンソースになっています。なので、例えば、教材を1から全てを準備するよりかは、CoderDojo Kata に既にあるものを利用した方が、運営側のコストをかなり軽減できると思います。

最近出来たばかりなので、まだ情報が完全に共有されているわけではないですが、徐々に整いつつあるようです。例えば、アイルランドでは、Funcion や Array の概念を教えるためにサイコロのプログラムを使っていて、その教材を全て GitHub に上げています。こちらはまだ CoderDojo Kata に上げられていませんが、このような教材を世界中の CoderDojo で共有することで、各 CoderDojo の負担を軽減していくそうです。なので、これから「地元で CoderDojo をやってみたい!」と考えている方は、要チェックです。

ちなみに CoderDojo Tokyo でも、作成した教材の日本語版英語版の両方を用意して CoderDojo Kata に還元したり、英語版の教材の日本語化を進めていたりします。もし他の地域で CoderDojo を立ち上げ・運営する方がいれば、是非ご活用してもらえればと思います。

より詳しい CoderDojo の日本語の情報については、次のページでまとめていくつもりなので、もし興味がある方は是非参加してみてください。

CoderDojo Japan
http://www.facebook.com/groups/226227927490614/



最後に


CoderDojo は世界中で流行っている大々的なムーブメントのように見えますが、とはいえ、 CoderDojo のコンセプトが生まれてから、まだ10ヶ月しか経っていません。なので、Co-founder の James が Ustream で述べているように、CoderDojo はまだまだ実験的に試行錯誤していく段階なんだと思います。今後も継続的に続くのかどうかは僕には分かりませんが、CoderDojo のコンセプトが「面白い!」と感じるのであれば、まずはメンターなり見学なりの形で、気軽に CoderDojo に関わってみてはいかがでしょうか?

僕も、また沖縄に訪れるときには、CoderDojo Okinawa の話を持ち上げてみたいと思います。もし興味のある方がいたら、@yasulab に声かけてくださいね。

ではでは。

2012-01-02

Simple TimeKeeper for Happy New Year



最近、某沖縄でよく使われるという SimpleTimeKeeper ですが、先日の大晦日、下北沢OSSCafe の 「Just Do(土) It!」というイベントで、HappyNewYear な機能を実装しました。

この新機能では、URLの末尾に次の年を入力すると、上の写真のように、コントロールパネルが消えて、謎のカウントダウンが始まります。このカウントダウンが0になると、"HappyNewYear #{new_year}!!" って感じになる機能なわけですね。

例えば、2013年の場合は、2013年の12月31日に https://yasulab.github.io/SimpleTimeKeeper#2013 のようにアクセスすれば、カウントダウンが始まります。ただ、12月31日以外の日に上述のURLにアクセスしてしまうと、Set Time by URL という、URLで時間をセットする機能が代わりに動きます。すなわち、2013秒がセットされてしまいます。ご注意を。

「気付いたらうっかり年を越えてしまった...」なんてことにならないように、今年の年末はこの機能を使って、迫り来る HappyNewYear な雰囲気を存分に味わいましょう!



ちなみにこの SimpleTimeKeeper、次のような感じで iPad でもうまく表示できます。


iPadでも,


大型 Screen でも,


テレビでも,


MacBook でも, 
何でも動きます!

ただ、放置していると時差が発生してしまったりも... orz


最後に、使用例のご紹介。この SimpleTimeKeeper の HappyNewYear 機能を使って、下北沢 OSSCafe な方々と、こんな感じで盛り上がることが出来ました。今年の年末は是非使ってみて下さい。



全然ギリギリセーフではない件 orz orz orz。
録画に夢中で完全に機を逸しました。

今年の年末...ってのは大分遠い話ですが、本来の機能は勉強会などでのタイムキーピングなので、そちらの機能も是非是非。

以上、Happy New Year な話でした。



P.S.

ソースコードは GitHub に上がっているので、興味あればコチラも是非。

GitHub - SimpleTimeKeeper
github.com/yasulab/simpletimekeeper